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レース結果
https://nar.sp.netkeiba.com/race/race_result.html?race_id=202050100911

映像
http://keiba-lv-st.jp/movie/player?date=20201009&race=11&track=sonoda

AI予想をベースにした予想で、3連単545,290円を的中。

この日は台風14号の影響で、メインレースも大荒れだった園田競馬。その日の最終レース。馬場は田んぼのように水が浮いて、マトモに馬が走るのはなかなか難しい状況。しかも最終レースは、その日、唯一組まれていた1700m戦。この馬場で1700mはかなりタフな1戦であることは間違いない。ましてやダート慣れしていない馬、園田慣れしていない馬にはこの馬場はキツそうだな、と感じていた。

さて、地方競馬では度々ある、中央競馬からの転厩初戦というパターン。その手の馬は、やはり上位人気に推されることが多い。(能力的にも高い馬が多い)最終レースはその転厩初戦のパターンが3頭出走していた。AIの上位評価も当然だが中央からの転厩初戦の馬3頭に印が回る。そして4番手に地方馬という流れ。

しかし、いきなり地方の深い砂の馬場にマッチするとは限らない転厩初戦のパターン過去に何回も何頭も、転厩初戦で大敗していった馬を見ていた。園田のトップジョッキーが乗っても勝てないときは勝てないのだ。

AIの本命は転厩初戦、単勝1.5倍の人気だった8番ネイビーロマン。続いて、4エイシンファイター、12オースミカムイ。地方馬の最上位は6アポロファルコン。単勝7番人気、33.5倍の馬だ。この馬も実は中央から地方に転厩してきた馬で、園田7戦目。6戦して3着内4回とそこそこ安定した成績だった。今まで1700mを走ったこと無いという点からも評価が低いように思えた。しかしAIは地方馬の中で、この馬を最上位評価したのだ。

AIが相手に選んだ馬は8、4、12に前述の6、そして内枠の1,2 そして地方転厩2戦目、単勝10番人気の10キングリアリティーだった。転厩2戦目になると馬場に慣れて走るようになるのもまた、地方競馬の面白さと言って良いだろう。そしてこの馬はAIの評価的にも1発ある。そう感じたのだ。

個人のお財布事情で恐縮だが、流石に最終レース、せめて1日のトータル、1,000円くらいはプラスにしておきたいと思った。(最終レース前で+5,000円だった)そして、1,2,3人気で決まったらあたってもマイナスで仕方ないと腹を括った。この馬場なら何が起きても不思議じゃない、1発狙ってやろうと。中央からの転厩馬を1頭消すことにし、地方馬で最上位評価された馬と、AIの本命を軸に3連単を買うと決めた。

買った馬券は6,8→1,2,6,8,10,12→1,2,6,8,10,12の3連単40点。

中央からの転厩馬で唯一消すと決めたのは4エイシンファイター。中央時代から度々すこし出遅れることも多かった馬。3頭の中で唯一距離延長で出走しているという点も引っかかった。

レースが始まると、その4は案の定大きく出遅れた。この馬場でこの出遅れではかなり厳しかっただろう。中央からの転厩初戦、内枠の2番がハナへ行きスイスイとレースが進む、AIの本命8番が追走して、その後ろに10などがピタリと付ける流れ。

この時点で馬券の買い目である8→2→10が見えた。取った!と一瞬思った。単勝1.5倍からの3連単、10が絡めば万馬券は間違いない。しかし最後の直線に入る直前、8がいきなり大失速。バテた。そして10が頭になり、2は内で粘る。

10頭は持ってない!あかんかー・・・と諦めた時、猛然と4角から馬場の外目へ追い込んでくる6、地方馬最上位評価の馬が突っ込んでくる。更に内を粘っている2の隣を12が駆け抜けてくる。しかしその時、私は自分の馬券に12の買い目があるのを忘れている。6は外目を猛然と突っ込み、ハナ差で勝ちきったのだ。しかし12は持っていないのだ。

その時点で、6-10の馬連持ってないよ・・・と嘆き、3着が12に変わっていることを悔やんだ。これはカナリの特大馬券やなぁ・・・惜しいことをした、狙いは良かったんだけどな・・・と、自分の買い目の画像を振り返る。

 

 

6,8→1,2,6,8,10,12→1,2,6,8,10,12

 

 

!?

12!12があるじゃないか!こ、これはものすごいことになった。12は3番人気、2は4番人気、配当的には2のほうが良かったと振り返ったが、よく見ると2は3連単の買い目でだいぶ売れていたのだ。つまり、3番人気の12は買われておらず、3連単の配当はこちらのほうが高かった。

ハナ差の写真判定決着。確定までの時間が長い。リプレイでは明らかに勝っていた。審議のランプも灯っていない。間違いなくこの馬券はあたった。しかし確定までの時間がとにかく長い。そう感じたのだ。

そして、3分くらい経ったときだろうか。私の中では10分以上経ったような感覚だった。そして確のランプが灯った。3連単545,290円。自身の地方競馬史上、最高配当を取った瞬間だった。

その後、雨が降りしきる中、コンビニへ出向いてお酒を買った。そして、ちょっと高い缶詰を追加した。興奮が冷めず落ち着こうと普段家では呑まない酒を飲んだ。何度もレースの映像を見た。リプレイのない映像では6は10に負けているように見えた。写真でしかわからない、ハナ差で決まった50万。

この馬券は50万orハズレだったのだ。そう考えると安堵感で、一気にお酒に酔ってしまった。その後の記憶はあまり定かではない。

台風直撃、大雨降りしきる園田で起きた、AIの奇跡だった。