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2020.7.19(日) 函館11R 函館記念 芝2000m

レース結果は以下
https://db.sp.netkeiba.com/race/202002020611/
3連複283,880円をget。実はこのレースもう1枚2-6-全の3連複軸2頭流しを100円購入していた。
つまり同じ的中馬券が2枚あり、総額567,760円を獲得したことになる。

この馬券、実はAIの本命から相手に流すだけだった。
とは言え、なぜ[2]バイオスパークを本命とし、相手に[6]ドゥオーモと[14]アドマイヤジャスタを選べたのかを改めて書き記したい。

以前書いた「フリーコラム#5 重馬場・不良馬場を読み解く」


では、重馬場・不良馬場のときはスタミナタイプの馬を狙って買うのが良さそうだ、と書いた。
そして、その記事の投稿以降、AIの血統分析機能を大幅に仕様変更した。

大まかに今までは、父・母父を主に見た上でそのコースに適正の高い血統をチョイスするという仕様だった。あのエプソムカップ以降「血統は父・母父だけを見る」だけでは荒れ馬場のレースは取りにくいと感じた。とは言えスタミナタイプといえど、どの馬がスタミナタイプかを瞬時に見る機能が必要だし、そういう仕様に改良する必要がある。私はそこで、血統をもっと奥深く知る必要があると考え、以前から放置していた血統の系統分析を重い腰を上げやり始めることにした。

血統の系統分析とはざっくり書くと、この馬は「サンデー系」この馬は「ヌレイエフ系」などと血統の系統を見るというもの。そしてここに亀谷敬正氏の4L分析手法を取り入れ、更に同氏の分類方法である「スタミナ型サンデー系」「スピード型サンデー系」など同じ系統でもタイプを付与する手法を取り入れることにした。大まかなタイプ・分類分けは亀谷氏のものと類似するが、私のはそこから更に自分で血統分析を行い、分類分けを更に増やすと同時に、サンデー系以外の馬にもスタミナ型、ダート型などを付与する仕様にした。この分類は亀谷敬正氏の著書である「勝ち馬がわかる血統の教科書」がベースになっているが自身で細かく分類するためにありとあらゆる血統情報のWebサイトや本を読み込んだ。そしてAIに分類分けする機能をもたせていった。

その機能のβ版の開発が終わったのち宝塚記念が行われたが、β機能であったため最終的なAI予想は手動で計算した。しかし、無情にも宝塚記念の馬券は外れた。

私は宝塚記念の馬券を外した後、悔い改めるように「宝塚記念・大反省会」という記事を書いた。

そこで改めて「系統読みの強さ」を実感すると同時に、ウィークポイントも見つける。「系統読みをすれば適正の馬場はわかる。ただ本質はやはりスピードも大事」であること。系統読みだけに拘ってはいけないと感じたのだ。

そこでAIを再度改良し、系統からまず適正馬に評価ポイントをつけた後、本質であるスピードの評価を行う。そしてそこに種牡馬、騎手、調教、直近5走の評価、など様々な要素点をつけて最終結論を出すという総合的な手法を取った。

ラジオNIKKEI賞では、その評価点ベースで馬連馬券を取ることに成功した。そして七夕賞で、AI予想ドンピシャで3連単、3連複の馬券を取ることに成功した。
この2戦がAIの予想、そして私自身の自信をつけさせてくれた。やったことは間違ってなさそうだ、と。

話を函館記念に戻すが、[2]バイオスパークは父がスタミナ型サンデーのオルフェーヴル。母父は米国のミスプロ系。母母父はロベルト系だし、父の母父もメジロマックイーンでマイバブー系と函館を走る能力の高さ・適正はバッチリだった。京都でも渋った馬場を勝ちきっており馬場適性は以前から見えていた。(そのレースの本命は後に新潟大賞典を勝つトーセンスーリヤ、対抗がバイオスパークという評価だった。)

勝ち馬[14]アドマイヤジャスタも父がスタミナ型サンデーのジャスタウェイ。ジャスタウェイはハーツクライの仔で、血統的には晩成傾向が強い。父の母父はニアークティック系でこの系統も函館では相性が良く、母父もエリシオでノーザンダンサー系。エリシオは凱旋門賞を勝った馬だし洋芝適性は言うまでもないだろう。鳴尾記念では敗れたものの以前の2桁大敗よりは見せ場のあった6着。あの時の鳴尾記念は開幕週だったものの雨の影響でやや渋った馬場。その中で少しだけ復調気配を見せたことも今回のAIがチョイスした要因だっただろう。

そして[6]ドゥオーモは人気薄のディープインパクト産駒。ディープインパクト産駒も実は函館芝2000には適正を持ち、ドゥオーモ自体も「バイオスパーク同様にサンデー系かつミスプロ持ち」かつリファール系のダブル持ちで血統の適性は高かった。そしてドゥオーモのチョイスは完全に展開の漁夫の利を読んだ馬券でもあった。函館の芝2000mは前半から下りが続き、必然とハイペースラップになりやすい。ましてや逃げ馬がトーラスジェミニなら速いペースを刻んでもおかしくないだろうとAIが読んだ。結果的に前半1000mは58.8というハイラップ。ここについていかなかった、いや、二の脚がつかずついていけなかったドゥオーモは完全に後方一気の競馬になる。AIは展開がハマれば穴をあけると読んだ。そして後方から馬群を捌いて根性の2着と大激走をした。馬群をうまく捌いたのは藤岡康太騎手の上手さに他ならないが、それにしても展開ががっちりハマってよく走った。今年の小倉大賞典を連闘で出走し2着に激走した際に見せた小回り適正と、スタミナ・根性がここでも出たか、というのが正直な感想

一方でAIのチョイスしたレッドサイオン、レイエンダ、スズカロングはトーラスジェミニのペースに完全に巻き込まれてしまっていた。
レッドサイオンに関しては4角手前で既にムチが入る、レイエンダも直線に入ったところで伸びを欠く。
後ろから突っ込んできたプレシャスブルーは4角の位置取りが悪かった。

血統適性が薄いと評価されたトーラスジェミニはこのハイラップで4着に粘り倒す激走。ランフォザローゼスも武豊騎手の立ち回りの上手さを感じたレースでもあった。しかし最終的には血統適正とスピード評価で上位に来た馬が雪崩込んだ。そして特大馬券が当たったのである。

函館記念は、予想的にもエプソムカップから宝塚記念までに感じた不甲斐なさの逆襲を果たせたと思う。あのエプソムカップで取り逃した大万馬券を、少しだけ取らせてもらったレースでもあった。夏競馬の入り口で、良い勉強ができたと感じている。